今月の臨床 産婦人科と糖尿病—基礎知識と実地臨床
妊娠と耐糖能異常
4.耐糖能異常のスクリーニング
堀 大蔵
1,2
,
濱田 悌二
1,2
1久留米大学総合周産期母子医療センター
2社会保険久留米第一病院
pp.142-145
発行日 2002年2月10日
Published Date 2002/2/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1409905052
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はじめに
妊娠糖尿病は早期に発見し,厳格な管理による血糖正常化により,新生児合併症や母体の糖尿病合併症を防止することできる.その早期発見にはスクリーニングが必要であり,日本産婦人科学会は食後血糖測定を推奨している1).しかし,そのスクリーニング法は国際的にも確立されたものはなく,食後血糖や50gGCT(glucose challengetest)などを各医療施設で独自に行っており,その施行時期,カットオフ値などについても確立されたものはない.現在,三重大学を中心に20施設の共同研究でわが国における妊娠糖尿病のスクリーニング法の確立を目指しており,近い将来発表されるものと思われる.本稿では,われわれの施設で行ってきたスクリーニング法について解説する.
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