Japanese
English
Meet the Diabetes Master Clinician
―糖尿病の心理学に貢献した人々 第4回―変化ステージモデルの父と
Master of the psychological care of patients with diabetes mellitus
James O. Prochaska
1
,
岡崎 研太郎
2
James O. Prochaska
1
1ロードアイランド大学心理学・臨床健康心理学
2佐賀大学総合診療部
pp.691-695
発行日 2003年11月15日
Published Date 2003/11/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1415100511
- 有料閲覧
- Abstract 文献概要
- 1ページ目 Look Inside
この連載では,主としてアメリカにおける糖尿病心理学の現状,ならびにこの分野のリーダーたちの横顔を,読者の皆さんにお伝えしています.今回は,1巻3号に引き続きプロチャスカ先生にインタビューします.ボストンから車で南へ1時間半,全米一小さな州として知られるロードアイランド州に,ジェイムズ・プロチャスカ先生をお訪ねしました.プロチャスカ先生の最大の業績の一つである「変化ステージモデル」(Transtheoretical Model)のお話を伺いながら,糖尿病のセルフケアで重要な問題となる「行動変化」というテーマを考えていきたいと思います.
なぜ心理学の分野に進むことになったのか?
まず,先生が,現在の分野に進まれることになったきっかけをお伺いしたいのですが.
それは,私の幼いころの個人的な体験が元になっているのだろうと思います.私の父は,いろいろな問題を抱えていました.双極性うつ病で,アルコール中毒で,母に対する家庭内暴力もありました.落ち着いているときには本当によい人間であり,よい父でしたが,いったんひどい状態になると手のつけようがなくなるのです.このことは私の進路決定において,大きな意味を持っていたと思っています.そういった問題を抱えた人たちと一緒に,解決の方法を見つけたいと思ったのです.ですから,最初に選んだのは臨床心理学(clinical psychology)だったんですよ.
Copyright © 2003, Igaku-Shoin Ltd. All rights reserved.