Derm.2014
父からの言葉
山口 道也
1
1山口大学大学院医学系研究科皮膚科学分野
pp.130
発行日 2014年4月10日
Published Date 2014/4/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1412104006
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父親は片田舎の内科医として現役で診療をしておりますが,高校生のときに,父から「医師が患者さんを治すのではない.患者さんが治るのを助けるのが医師の仕事だ」と言われたことがあります.高校生や大学生の頃にはよくわかりませんでしたが,最近はよくこの言葉を思い出します.医師になり13年目ともなると,研修医の頃と比べて自分の診療技術も向上したと思い,あるときには,「自分が治してあげた」などと思ってしまうこともありますが,そういうときこそ奢らずに父の言葉を思い出すようにしています.さて,2013年2月に山口乾癬患者会が設立され,相談医をさせていただいていますが,患者会で患者さんのお話を聞いていると,普段の診療のときにはあまりお話を聞けていないなと思うことが多々あります.そういった意味でも患者会との関わりは自分の診療を見つめ直す意味でとても重要であると考えています.忙しくはありますが,できる限り患者さんに耳を傾け,今後も「患者さんが治る」のを助けていきたいと思っています.
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