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Diabetes Clinic クリニックでできる服薬指導
服薬ノンコンプライアンス患者への服薬指導―薬の作用を理解していなかった患者への服薬指導
Pharmaceutical consultation of non-compliance patients
朝倉 俊成
1
1太田西ノ内病院薬剤部
キーワード:
経口血糖降下薬
,
服薬コンプライアンス
,
服薬指導
Keyword:
経口血糖降下薬
,
服薬コンプライアンス
,
服薬指導
pp.91-94
発行日 2003年1月15日
Published Date 2003/1/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1415100357
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Case
患者の理解度に応じた服薬指導
患者:T.S氏,57歳,男性,会社役員.
主訴:全身倦怠感,口渇,視力低下.
既往歴:慢性胃炎,B型肝炎.
家族歴:糖尿病患者なし.
嗜好:喫煙1日20本,飲酒1日ビール1本
現病歴:10年前から会社の検診で糖尿病と言われ,自宅に近い病院に受診していた.はじめは食事療法のみであったが,「1錠飲めばずっとインスリンが出る薬だ」と言われて7年前からダオニール(2.5 mg)1錠を服用していた.趣味は毎週ゴルフに行くことで,朝早く家を出るため薬を飲まないときが多く,忘れないで持って行ったときは昼食か夕方に服用していたとのこと.しかし,最近視力低下を感じ,当院外来を受診.血糖コントロール目的に入院した.
現症:身長167.5 cm,体重68.7 kg,BMI 24.5
検査成績:血糖値(朝食後30分)220 mg/dL,HbA1C 8.8%,尿中ケトン体(-),GAD抗体(-),尿中CPR 30.2 mg/day
Caseの教訓:薬物療法では,薬の作用機序を理解してもらうことが服薬意識を高める第一歩である.
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