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Research Note●研究ノート
糖尿病管理の一環としての歯周病治療
Periodontal treatment as part of overall management of diabetes
西村 英紀
1
1広島大学大学院医歯薬学総合研究科 顎口腔頸部医科学講座健康増進歯学
pp.222-223
発行日 2007年3月15日
Published Date 2007/3/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1415100291
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歯周病は局所の感染症であるが,生体にとっては軽微な慢性炎症であり,糖尿病管理の一環として歯周病を的確に診断し,治療することが重要である.
◆糖尿病の合併症としての歯周病
歯周病は,歯と歯肉の間に介在する歯肉溝と呼ばれる狭い間隙に,主としてグラム陰性嫌気性菌が感染することによって惹起される慢性炎症性疾患である.糖尿病患者は非糖尿病者に比べ歯周病が多発することが示されており,歯周病は糖尿病の第6番目の合併症と考えられている.糖尿病者において歯周病がより進行しているという事実は,1型糖尿病においても2型糖尿病においても証明されている.また,内臓肥満も血糖値とは独立して歯周炎の重症化に関与することが示された1).すなわち,肥満2型糖尿病者はより重症の歯周病を発症している可能性が高いものと考える必要がある.
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