特集 患者の将来を見据えた実践的糖尿病診療―脱 “血糖屋さん” のススメ
[Chapter 2] 血糖値だけではないアプローチ
糖尿病患者における歯周病・骨の管理
前田 泰孝
1,2
1医療法人南昌江内科クリニック
2一般社団法人南糖尿病臨床研究センター
キーワード:
歯周病
,
医科歯科連携
,
骨折
,
骨粗鬆症
Keyword:
歯周病
,
医科歯科連携
,
骨折
,
骨粗鬆症
pp.1118-1121
発行日 2024年5月1日
Published Date 2024/5/1
DOI https://doi.org/10.15106/j_naika133_1118
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▪糖尿病診療において,血糖値をみるだけでは健康寿命は維持できず,口腔内や骨の健康も含めた全身管理が重要である.
▪高血糖状態では,口腔内の細菌が増えやすくなり,組織の酸化ストレスと炎症が惹起されることで歯周病を引き起こしやすくなる.
▪良好な血糖管理と栄養状態を維持するためにも,歯科治療と口腔衛生習慣の継続が重要である.
▪糖尿病患者では,骨密度と骨質の低下を背景に,加齢によるサルコペニアや糖尿病性神経障害,末梢循環障害などの合併症が加わって転倒・骨折のリスクが上昇する.
▪糖尿病患者における口腔内および骨の健康維持には,医師(内科・整形外科)と歯科医師が連携しながら,血糖管理だけではない全身的なアプローチが求められる.
© Nankodo Co., Ltd., 2024