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チームでBrush Up 糖尿病診療―「第38回糖尿病学の進歩」(2月6,7日,福岡市)に参加して
毛利 貴子
1
,
屋宜 宣治
2
,
苗井 祐三子
3
,
服部 友香
3
1ハートライフ病院 糖尿病センター
2屋宜内科
3沖縄第一病院
pp.234-236
発行日 2004年3月15日
Published Date 2004/3/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1415100152
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◆患者の解釈や考えについてわかりやすく知見を提示
患者の解釈や考えを治療計画の中に組み入れることは,特に医師という立場からは,頭では理解し必要な分野と感じているものの,実は大変難しく,具体的な実践や評価の方法など,苦慮されている方も多いと思う.医師がチームの一員として糖尿病療養指導を行ううえで,コメディカルの分野での情報を得ることもできる「糖尿病学の進歩」は,大変貴重な機会であると思う.今回,福岡市で開催された「糖尿病学の進歩」では,患者の解釈や考えについて,医師向けの分野にもより具体的にわかりやすく提示されていたことが印象的であった.
イブニングセミナーの「インスリン治療最前線」では,治療法に患者の生活を合わせていた従来の医療から,持効型溶解インスリンの登場で,より患者個人のライフスタイルに合わせた治療の選択が可能となった現状の紹介や,「患者のインスリンに対する自信度によって使用するインスリンや量を決定する」という言葉は,自分の勉強不足が患者のQOLを損ないかねない危険性を感じる機会となった.これまで抽象的に捉えがちであった患者のQOLについても,QOL修飾の具体的要因の提示によって実際の症例への応用の手掛かりを得ることができた.
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