Japanese
English
特集 糖尿病診療の神話と事実―日常診療のなかの不確実性
神話と事実
末梢神経障害にはアルドース還元酵素阻害薬を病初期から用いることが有用である
It's of use to administrate aldose reductase inhibitor for diabetic patients with early stage of peripheral neuropathy.
伊藤 博史
1
1旭川医科大学第二内科
キーワード:
糖尿病神経障害
,
アルドース還元酵素阻害(薬)
,
ポリオール
,
神経伝導速度
Keyword:
糖尿病神経障害
,
アルドース還元酵素阻害(薬)
,
ポリオール
,
神経伝導速度
pp.779-783
発行日 2005年9月15日
Published Date 2005/9/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1415100030
- 有料閲覧
- Abstract 文献概要
- 1ページ目 Look Inside
Case 1 罹病期間の短い神経障害を伴った2型糖尿病患者
患者:55歳,男性.5年前に糖尿病を指摘され,近医にて食事療法のみで通院していたが,1年程で通院を自己中断.1年程前から両足指のしびれ,週1~2回のふくらはぎのこむらがえりが出現するようになったため,当科を初診.初診時,HbA1C 7.8%,随時血糖234 mg/dLで血糖コントロールは不良だった.アキレス腱反射は,消失し,振動覚は,両側内果で9秒(128 Hz音叉)だった.他疾患を否定し,糖尿病性末梢神経障害の診断となった.血糖コントロールについては,SU薬を開始し,徐々にHbA1Cは改善したが,自覚症状は改善しないため,エパルレスタット(50)3錠/3×vを併用開始した.併用開始後,3カ月後でしびれ感の軽減,こむらがえりは月1~2回程度まで,さらに6カ月後では,いずれの症状も消失した.
Copyright © 2005, Igaku-Shoin Ltd. All rights reserved.