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特集 第43回日本臨床眼科学会講演集(2)1989年10月 名古屋
学術展示
アルドース還元酵素阻害剤の白内障抑制効果形態学的判定基準について
Guideline for morphological evaluation of preventive effect of aldose reductase inhibitor on cataract
池部 均
1
,
照林 宏文
1
,
辻 俊明
1
,
高橋 幸男
1
,
松本 康宏
1
,
森 和彦
1
,
赤木 好男
1
Hitoshi Ikebe
1
,
Hirofumi Terubayashi
1
,
Toshiaki Tsuji
1
,
Yukio Takahashi
1
,
Yasuhiro Matsumoto
1
,
Kazuhiko Mori
1
,
Yoshio Akagi
1
1京都府立医科大学眼科
pp.514-515
発行日 1990年4月15日
Published Date 1990/4/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1410900125
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- Abstract 文献概要
緒言 糖尿病性眼合併症の起因酵素はアルドース還元酵素(AR)であり1),各種AR阻害剤(ARI)は合併症発生を抑制することが確かめられている2,3)。しかしいまだヒト水晶体混濁つまり白内障の他覚的表示は完全ではない。その結果,糖尿病性白内障の進展速度・様式などは明瞭ではなく,また白内障治療薬としてのARIの臨床効果判定の際にも大きな障害になると考えられる。そこで本研究では,糖負荷ならびにARI効力の強弱とラットの成熟性を変えて生じる白内障の形態学的パターンから,糖白内障の形態学的分類表示およびARIによる白内障抑制効果の判定基準を明確にすることを目的とした。
実験方法 本実験ではSD系ラットを用い下記のごとく①体重,②糖負荷,③ARIを変え生じる水晶体の形態学的変化を観察した。摘出水晶体を4%パラホルムアルデヒドを含む0.1M燐酸緩衝液(pH 7.4)で4〜5日間固定後,アルコール系列にて脱水した。メタクリル樹脂(JB−4,デュポン社)包埋後,トルイジン青で染色し光学顕微鏡にて観察した。
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