遺伝カウンセリング・19
がんの遺伝子治療の相談
藤村 聡
1,2
,
藤本 麻起子
2
,
藤田 潤
2
,
福井 次矢
1
1京都大学医学部附属病院総合診療部
2京都大学医学部附属病院遺伝子診療部
pp.365-369
発行日 2001年4月15日
Published Date 2001/4/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1414903240
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【症例1】 33歳の男性,妻(34歳)と娘(1歳)がいる.最近,妻が不正性器出血を主訴に産婦人科を受診したところ,細胞診断や腹部MRIなどで子宮頸癌IIIb (一般に5年生存率は30%以下と報告されている)と診断された.手術は不可能で,化学療法を行うなどの説明を担当医師より受けた,インターネットでがんの遺伝子治療があることを知り,遺伝子治療の適応について相談のため来院した.
【症例2】45歳の女性.最近,夫(47歳)が膵臓癌と診断された.手術は不可能であると主治医から説明を受けた.新聞やテレビでがんの遺伝子治療についての報道があったことを思い出し、自分の夫にもがんの遺伝子治療ができないかと相談に来院した.
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