外来で見逃された症例―あなたの診断は?・24
産後に発症した息切れと夜間の咳嗽
生坂 政臣
1
,
亀谷 学
1
1聖マリアンナ医科大学総合診療内科
pp.739,812
発行日 2000年9月15日
Published Date 2000/9/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1414903068
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症例:28歳,女性.妊娠8カ月の時に切迫流産にて1カ月間入院し,マグネゾール®とリトドリンの投与を受けた.自然分娩で出産し,その後の経過は順調であったが,産後2カ月目より夜中にせき込んで起きるようになり,また労作時の息切れが出現するようになったため当科を受診した.生来健康で,既往歴,家族歴に特記事項なし.飲酒歴,喫煙歴なし.授乳中である.身体診察では血圧120/86mmHg,脈拍106回/分・整,体温36℃で,全肺野に喘鳴を聴取した.明らかな心雑音はなく,四肢に浮腫を認めない.外来でのピークフロー値は360l/分(期待値440)であった.再診時の胸部X線写真を示す(図1).
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