特集 いつ膠原病を疑うか
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湯原 孝典
,
権田 信之
,
石川 治
,
中村 俊夫
,
岡井 隆広
,
長井 苑子
,
縄田 泰史
,
松岡 康夫
,
秋谷 久美子
,
有村 義宏
,
大田 明英
,
堀田 哲也
,
松井 征男
,
原 まさ子
pp.543-546
発行日 1999年6月15日
Published Date 1999/6/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1414902754
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Q1 確定診断に至らないまま経過する発熱 患者のマネージメント法を教えてください.
A 発熱後数カ月を経過した不明熱の予後は良く,発熱は自然に消失する症例が多い.したがって,確定診断前の治療,とくにステロイドの使用は慎重に決定する必要がある.たとえば,持続する発熱のある高齢者で,全身倦怠感,体重減少,筋痛,関節痛,赤沈亢進,貧血があり,抗菌薬に反応しない場合は,血管炎を疑いステロイドによる治療の適応があるかもしれない.このような症例での発熱の持続は,衰弱を促進し致死的となる可能性がある.一方,数日から数週間の平熱期間を有する熱型(回帰性または再発性)の発熱を有し,全身状態が良好な症例でのステロイドの必要性は低い.
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