Update '97
免疫性神経筋疾患に対するガンマーグロブリン静注療法
長谷川 修
1
1横浜市立大学神経内科
pp.970
発行日 1997年11月15日
Published Date 1997/11/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1414902305
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Guillain-Barre症候群や慢性炎症性脱髄性多発ニューロパチー(CIDP),多発筋炎や皮膚筋炎,重症筋無力症などの免疫性神経筋疾患に対して,ガンマーグロブリン静注療法を行い,有用であったとの論文が最近多数発表されている.その作用には,複数の免疫調節機序が考えられている.
使用法は,体重1kg当たり0.4gのガンマーグロブリン製剤を5日間連続して点滴静注する方法が一般的である.高価な薬剤であり,保険適用外となるので,コスト面が一番の問題となる.使用に伴う有害事象として,アレルギー反応やウイルス感染の可能性が考えられるほか,血液粘稠度が増すために,脳梗塞や心不全の発症が報告されている.
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