JIM Report
ハワイ・ホノルルでの研修生活
大山 優
1
1トーマスジェファーソン医科大学内科
pp.1079
発行日 1996年12月15日
Published Date 1996/12/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1414902029
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筆者は1995年の春3カ月間,ホノルルのクイーンズメディカルセンターにて病理学の研修を行った.ここは800床のハワイ大学最大の関連病院で,各科のレジデンシーも活発に行われていた.筆者は病理のvisiting fellowとしてレジデントとともに行動させてもらった.病理部門にはboard certifyされた病理学者が7人,レジデントが,4人おりさらにテクニシャンとセクレタリーを合わせると総勢60人の大所帯である.以下に病理研修を中心に述べる.
レジデントは朝6時過ぎから夜8時ごろまで勤務時間である.早朝から割り当てられたスライドを検鏡して,自分なりに所見の記載と診断をし,切りのいいところで病理学者にスライドを一緒にみてもらい所見と診断の答え合わせをする.主な仕事はこれの繰り返しであるが,その他に病理は他科とのカンファレンスが多く,ほとんどの場合レジデントが準備し病理学者にチェックを受けたのち自ら発表する.そのため他科の医師からの質問に備えて周到な準備を毎回しなければならない.また,臨床病理では月1回あるテーマについてまとめて1時間ほどの講義を行う.これらにより将来の講演や講義のトレーニングができる.レクチャーも多く症例をもとに病理学者とディスカッションをする形式のものが,外科病理,軟膏部組織,細胞診についておのおの週1,2回ずつある.他施設からのvisiting professorも教育講演にしばしば訪れる.
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