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特集 効果的な食事療法ガイド
トピックス
スポーツ栄養の現在
Present Status of Sports Nutrition
杉浦 克己
1
1明治製菓スポーツ&ニュートリションラボ
pp.356
発行日 1996年4月15日
Published Date 1996/4/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1414901805
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われわれは,1980年から15年間にわたってスポーツ選手の栄養指導を続けてきた.当初は,日本の食生活が豊かになってきた時期でもあり,またスポーツ栄養という概念もまだ一般的ではなかったので,栄養の重要性を認識してくれる選手や指導者は少なかった.1988年のソウル五輪の成績が過去最低に終わり,出場選手のうち栄養状態が良好だった選手がわずか9%であったこと1)が報道されてから,にわかに栄養に対する関心が高まる.そして,1992年のバルセロナ五輪では,柔道と陸上競技に当社の栄養スタッフが同行し,真剣に栄養に取り組んだ選手が良い成績をおさめた.
ひとたび成功例ができると浸透は速く,現在では主要競技団体に栄養スタッフが置かれ,またサッカーのJリーグでも過半数のチームが戦略的に栄養に取り組んでいる.選手強化に際して栄養に目を向けないようでは,世界はおろか日本でも勝てない時代になってきたと言えよう.トップ選手の栄養摂取状況については,コーチング専門誌にデータを紹介している2)ので参考にされたい.
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