Japanese
English
特集 隠されたアルコール問題を発見する
アルコール依存症
アルコール依存症の発見法と診療の方向づけ―内科医の立場から
Management of Alcohol Dependence Syndrome:Earlier detection and initial management of patients in the nonpsychiatric clinic
加藤 純二
1
1宮千代加藤内科医院
pp.610-613
発行日 1994年7月15日
Published Date 1994/7/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1414901229
- 有料閲覧
- Abstract 文献概要
- 1ページ目 Look Inside
■内科を受診する患者には,アルコール関連疾患やアルコール依存症(以下,ア症と略)が多い1).しかし現状は,患者の飲酒問題が抜きにされ,症状や臓器障害だけが治療の対象にされる傾向にあり,飲酒問題が深刻化することが多い.
■これらの患者に共通する症状はない.飲酒習慣について問診し,KAST (久里浜式ア症スクリーニングテスト)の点数や検査成績,離脱症状の有無などから重症度を判断する.
■アルコール関連疾患の確定診断には「診断的禁酒」が必要で,それはその後の継続的断酒に有力な手段となる.
■内科的疾患が進行的,あるいは対人関係の障害や否認の程度が強いア症患者は,内科医による長期の「かかえこみ」診療を避け,専門科(精神科病院)の受診を勧める.紹介受診のコツを述べる.
Copyright © 1994, Igaku-Shoin Ltd. All rights reserved.