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特集 体腔液貯留の臨床―胸水,腹水,心のう液
診断と対応
心のう液貯留をどのように診断し,対応するか
Diagnosis and Management of Pericardial Effusion
吉野 秀朗
1
1杏林大学第2内科
pp.316-318
発行日 1993年4月15日
Published Date 1993/4/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1414900799
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■最近の心のう液貯留症例の増加傾向について:
1)悪性腫瘍,末期腎不全,膠原病例が長期生存するようになり,これらの原因による慢性心のう液貯留症例が増加している.
2)心筋梗塞に対する血栓溶解療法などの治療法や,カテーテル検査などの合併症として急性血性心のう液貯留症例が増加し,また,大動脈解離に伴う急性心のう液貯留が急性期CT検査,心エコー図検査などで発見されるようになった.
3)心エコー図検査が広く普及され以前は認識できなかった基礎疾患を発見したり,検出できなかった少量の心のう液を発見することができるようになった.
■心のう液貯留の原因と緊急性(慢性か急性か,血行動態変化の有無)によって治療法を選択することが大切である.
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