Japanese
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特集 けが,うちみ,ねんざのfirst aid
創傷治癒の病態と感染予防の処置
Biological Process of Wound Healing and Procedures for Infection Prophylaxis
箕輪 良行
1
Yoshiyuki Minowa
1
1自治医科大学大宮医療センター
pp.1042-1046
発行日 1992年12月15日
Published Date 1992/12/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1414900658
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・創傷治癒過程の炎症期に適切に感染が抑制されて壊死組織が除去されて,すみやかに増殖期に移行していくことが,正常な治癒には必要である.
・最も大きな治癒阻害因子のひとつである創感染には,局所の観察が出発となる.ブラッシングや洗浄の創処置が無菌化を目的に行われる.適切な局所抗生剤の投与による創感染の治療と,ドレッシングによる創の湿潤環境が創傷治癒を促進させる.
・汚染創ではセファロスポリン系抗生剤を受傷直後に全身投与すると感染のリスクを減らす.必要に応じて破傷風トキソイドやテタノブリンRを注射しなくてはならない.
・糖尿病を代表とする各種の全身因子が創傷治癒を妨害するため,インスリン療法などによる対策が必要となる.
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