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特集 けが,うちみ,ねんざのfirst aid
Editorial
けが,うちみ,ねんざのfirst aid
First Aid of Laceration, Contusion and Sprain
小濱 啓次
1
Akitsugu Kohama
1
1川崎医科大学救急医学
pp.1041
発行日 1992年12月15日
Published Date 1992/12/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1414900657
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- Abstract 文献概要
われわれ医師は,初心者でも経験者でも,小さな傷や出血,痛みのない傷をみると,すぐ大した傷でないと思ってしまう.しかし,これらの傷の中には,高度な診断方法や治療法を必要とする傷も少なくないのであって,注意して診療に当たらなければならない.
例えば,手指の小さな損傷であっても,その中には神経,筋肉,血管,腱,靱帯,骨などが含まれており,初診時にこれらの損傷を見落としたり中途半端な治療をすると,後に機能障害を来し,医師としての責任を問われる場合も少なくない.損傷部を中心に運動障害はないか,知覚障害はないか,循環障害はないかなどを詳細に調べ,もしも何らかの障害が認められたならば,この障害の原因の追求と治療を確実に行わなければならない.
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