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特集 臨床医のコモンセンス・2―内科医に必要な他科知識
歯科
歯周病
Periodontal Disease
姫野 宏
1
Hiroshi Himeno
1
1北海道大学歯学部歯科保存学第2講座
pp.994-996
発行日 1992年11月15日
Published Date 1992/11/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1414900644
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・歯周病(歯周疾患)は一般にいわゆる歯槽膿漏と呼ばれているが,単一の疾病でなく歯周組織(歯肉,歯槽骨,歯周靱帯,セメント質)に起こる病気の総称である(表1).
・歯周病で頻度の高い疾病は歯肉炎(単純性),歯周炎であり,狭義の歯槽膿漏と呼ぶことがある.これは口腔内微生物とその産生物よりなるプラークが主因で,歯肉溝部の炎症により歯と歯肉の付着が破壊され,ポケットを形成し,歯槽骨の吸収を起こす一連の病気である(図1).
・歯肉炎,歯周炎の治療の中心はその主因であるプラークを除去するプラーク・コントロールである.患者自らが意識を高め,正確に継続的に行わなければ治療や再発予防ができない.
・その他の特徴的治療内容として,原因除去,口腔内の環境を改善する初期治療(イニシャル プレパレーション),さらに治療後に続くメインテナンスなどがあり,再評価を含め順序だった治療が歯周治療には必要不可欠である(図2).
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