特集 内科医に求められる他科の知識―専門家が伝えるDo/Don’t
第10章 歯科・口腔外科
歯周病
畑佐 将宏
1
,
岩田 隆紀
1
1東京医科歯科大学大学院医歯学総合研究科歯周病学分野
pp.2004-2006
発行日 2019年9月1日
Published Date 2019/9/1
DOI https://doi.org/10.15106/j_naika124_2004
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歯周病とは
歯周病は,歯肉,歯根膜,セメント質および歯槽骨で構成される歯周組織が破壊される炎症性疾患であり,炎症が歯肉に限局し,歯槽骨の吸収が生じていない「歯肉炎」と,歯槽骨の吸収が生じる「歯周炎」に分類される(図1).歯肉炎は適切なプラークコントロールと歯科処置により健康に戻ることが可能であるが,歯周炎によって歯槽骨が破壊されると,自然治癒は起きない.炎症が消褪すると歯肉の退縮により歯根面が露出し,それに引き続き象牙質知覚過敏症や根面う蝕などの合併症が続発し,機能的・審美的な問題が生ずる.
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