糖尿病治療のパラダイムシフト 糖尿病合併症に関する新たな展開
歯周病
西尾 善彦
1
1鹿児島大学 大学院糖尿病内分泌内科学
キーワード:
生物学的マーカー
,
炎症
,
歯周疾患
,
食事療法
,
糖尿病
,
結実因子
Keyword:
Diabetes Mellitus
,
Diet Therapy
,
Inflammation
,
Periodontal Diseases
,
Biomarkers
,
Precipitating Factors
pp.77-81
発行日 2014年1月1日
Published Date 2014/1/1
DOI https://doi.org/10.15106/J00974.2014057541
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歯周病は歯周病菌による感染症であり,中高齢者が歯を喪失する主要な原因になっている.同時に歯周病は慢性炎症を伴う炎症性疾患であり,歯周組織で産生される炎症性サイトカインは全身に影響を与え,インスリン抵抗性を惹起することにより,糖尿病患者の血糖コントロールを悪化させる.歯周病の治療は血糖コントロールを改善させることが報告されている.一方,糖尿病は歯周炎のリスク因子であり,糖尿病患者において歯周病の罹患率が高いことが報告されている.糖尿病は歯周病を悪化させ,歯周病は糖尿病を悪化させることから,両者には悪循環が形成されるうるのでその関連を断つ治療が必要とされる.
©Nankodo Co., Ltd., 2014