Japanese
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特集 臨床医のコモンセンス・2―内科医に必要な他科知識
歯科
顎関節症
Temporomandibular Joint Arthrosis
木下 文夫
1
Fumio Kinoshita
1
1天理よろづ相談所病院歯科口腔外科
pp.992-993
発行日 1992年11月15日
Published Date 1992/11/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1414900643
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- Abstract 文献概要
・顎関節症とは咬合異常や精神的ストレスに誘発されて,咀嚼関連筋群の過緊張や下顎骨顆頭と関節円板の位置異常,さらにはそれらの形態の変化により,顎関節痛,顎運動障害,顎関節雑音などの症状を現したもの.
・咬合異常に注目されがちだが,精神的ストレスにより誘発された症例が多いので,患者の社会的,家族的背景および習癖などの問診が重要.人間は精神的ストレスの中におかれると,全身的な緊張を起こして筋疲労を生じ,筋痙縮から痛みを発すると言われている.
・病態を把握するには硬組織よりも,関節円板を中心とした軟組織の動態を調べるほうが理解しやすい.
・発病までの経過時間は長いはずだが,自覚していない患者が多いので,治療期間が長期に及ぶことをよく説明することが大切.
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