日常診療のOne Point Advice
RAに対する鎮痛薬の使用法とその限界
東 威
1
1聖マリアンナ医大東横病院内科
pp.688
発行日 1992年8月15日
Published Date 1992/8/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1414900536
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慢性関節リウマチ(rheumatoid arthritis:RA)の痛みは,変形による機械的な痛みよりも関節の炎症による炎症性疼痛が主体である.したがって鎮痛のためには,単に痛みを抑えるだけの鎮痛薬よりも,鎮痛とともに炎症も抑える鎮痛消炎薬が用いられる.
RAの疼痛は,一般に炎症活動性の高い時に強く,低くなるにつれて軽減する.したがってRA活動性の高い時には比較的強力なインドメタシン(インダシン,インテバン),ジクロフェナク(ボルタレン)などを使用し,活動性が低い症例には,効果は多少弱いが副作用の少ないイブプロフェン(ブルフェン),ロキソプロフェン(ロキソニン)などのプロピオン酸系消炎鎖痛薬を使用する.
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