Japanese
English
特集 胸痛の全体像を知る
肺塞栓
Pulmonary Embolism
長谷川 浩一
1
Kouichi Hasegawa
1
1川崎医科大学循環器内科
pp.682-684
発行日 1992年8月15日
Published Date 1992/8/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1414900533
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・呼吸困難・胸痛が突発したら,頸静脈をみ,動脈血ガス,心電図をとり,初期治療に当たる.
・肺塞栓症は肺動脈が血栓塞栓子により閉塞し,血流が途絶することを言い,早期診断・治療がなされなければ,その予後はしばしば不良となる.
・臨床状況の急変時(特に安静解除後の最初の歩行時のショック・失神,呼吸困難,胸痛発現)に本症を想起すること.
・多呼吸,頻脈を呈することが多いが,重症例では徐脈を呈することがある.
・頸静脈a波増高.
・血液ガス分析で低CO2血症を伴う低O2血症.
・心電図でV1-3のST上昇→T波陰転,S1出現を重視すべき.
・心エコー図で右室腔の拡大・左室の圧排変形をみる.
・肺血流シンチグラム,肺動脈造影で確定診断,胸部CTも有用.
・ヘパリン・血栓溶解薬(ウロキナーゼ)の静注,カテーテルによる血栓の吸引・破砕を行う.
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