JIM Lecture
救急外来で外傷を診たら―骨折,脱臼,脊髄損傷など
村瀬 徹哉
1
1天理よろづ相談所病院整形外科
pp.630-632
発行日 1992年7月15日
Published Date 1992/7/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1414900513
- 有料閲覧
- 文献概要
- 1ページ目
救急外来で外傷を診るときはバイタルサインのチェックを優先する.多発外傷で重要臓器の損傷を合併しているときは生命の危険がある.まず生命維持につとめるべきであり,この原則を守りながら骨折などの適切な処置を速やかにとる.骨折は受傷機転・事故の状況の把握がきわめて重要である.車にはねられた場合は臓器損傷を含む多発外傷を来しやすいし,落下して足から落ちた場合は,踵骨・足関節の骨折に胸腰椎骨折を合併しやすい.転倒して手関節を背屈位でついた場合は,橈骨遠位端骨折,肩から落ちた場合は,鎖骨骨折,腱板断裂など受傷時の体位や肢位と外力の加わる方向や大きさによるいくつかの定型的外傷がある.
Copyright © 1992, Igaku-Shoin Ltd. All rights reserved.