Japanese
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特集 医師の考え・患者の考え―そのズレをどう埋めるか?
腰痛
Low Back Pain
板倉 宏次
1
Hirotsugu Itakura
1
1京都専売病院整形外科
pp.204-205
発行日 1992年3月15日
Published Date 1992/3/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1414900372
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- Abstract 文献概要
■ズレへの対策
ズレを埋めようとするのは医師の責任である.患者の状態,立場をよく知ろうとすること.相手の身になって考えること.そして十分な説明.
・問診が大切:腰痛は誰もが身近に経験している症状.心因の加重が訴えに大きく影響する.
・部位はどこか:「こし」が腰でないことがある.
・姿勢で痛みが変わるかどうか:運動器の疾患(整形外科的疾患)は体動で痛みは増強する.
・「痛み」は本人の言葉より「身のこなし」でよくわかる.
・「寝ている時も痛む」は要注意:腰椎に負担の少ない臥位での疼痛は変性疾患または炎症・腫瘍などが疑われる.
・「叩いて痛い」すなわち棘突起の叩打痛は骨折・炎症・腫瘍などの破壊性病変を示唆する.
・説明が大切:なぜそう診断するのかを話す.どれだけよくすることができるか,患者には何を負担してもらわねばならないかを話すこと.
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