Japanese
English
特集 外来で見逃されやすい疾患II―症状からのアプローチ
筋疾患―肝疾患との混同
Myogenic "Liver-Enzyme" Elevation
岡安 裕之
1
Hiroyuki Okayasu
1
1昭和大学藤が丘病院神経内科
pp.112-113
発行日 1992年2月15日
Published Date 1992/2/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1414900339
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■要注意の症状!
軽微な筋力低下
近位筋と遠位筋の筋力の解離ミオトニア
・筋疾患の内には筋力低下や筋痛といった症状が病初期明らかでないものが存在する.
・全身倦怠感や易疲労性を訴える患者の中には,原因が筋力低下によるものがある.正しい診断に到達するためには,階段の昇り,しゃがみ立ちといった動作に特に支障がないかを尋ねることが必要.
・正常筋力がどの程度か日頃から正常と思われる患者で筋力検査に慣れておく.
・血圧測定と同じくらい握力計による筋力検査は重要(握力と肩首あるいは下肢近位筋筋力の間に大きな解離はないか,すぐに握力計から手をひらいて離せるか観察).
・GOT,GPTの軽度上昇等にはGOT/GPT比をみること.比が1以上であればCK,LDH検査を.
・γ―GTP単独上昇はアルコール性肝障害に特有ではない.
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