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特集 ルーチン検査でここまでわかる
赤血球沈降速度(赤沈)
Erythrocyte Sedimentation Rate
熊坂 一成
1
Kazunari Kumasaka
1
1日本大学臨床病理
pp.858-859
発行日 1991年12月15日
Published Date 1991/12/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1414900272
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ポイント
・赤沈は経費が安く設備が不要で数字データだけではなく,血漿成分を観察すれば,黄疸,高脂血症に関する情報も得られる.
・赤沈は主治医の目の届くところで実施し,初めてその利点が生かされる.精度管理上も,この検査を外注してはならない1).
・最近のICSH (International committee for standardization in haematology)のガイドラインでも,依然,この検査の臨床的有用性を認めているが,Biohazard防止の観点から,この検査は肝炎ウイルスやHIV (human immunodeficiency virus)の存在が明らかな場合はルーチンにすべきではないとしていることを注意してほしい2).
・これらのことを総合的に考慮すると,(大学)病院における赤沈の利用状況は反省すべき点が多い3).
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