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ウィリス先生の回診
松村 理司
1
Tadashi Matsumura
1
1市立舞鶴市民病院内科
pp.809
発行日 1991年11月15日
Published Date 1991/11/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1414900260
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一酸化炭素(CO)中毒
症例
1987年3月7日午前8時のウィリス先生の回診.卒業後2年目,当科を約半年間経験したY研修医の新患呈示.英語の構文が和製になりがちだが,しつこい食い下がりが身上.
「72歳の男性です.2年前より近医で狭心症と診断,治療されています.昨朝までは元気で,日中家に一人でいたのはふだん通りですが,夕方5時55分に,練炭こたつに下肢を突っ込み,右側臥位で身動きしなくなっているのを帰宅された奥さんに発見されました.少量の食物残渣を嘔吐した跡がありました.最初は,右上肢を少し動かすだけで呼名に反応しませんでしたが,5分ほどで若干の反応を示しています.近医を経て,発見後1時間45分後に救急車で来院しました.救急車内でマスク法による3l/分の酸素吸入を受け,四肢も動かすようになっています.救急室では,"アー"とか"ハイ"という返事ができるように回復しています.」
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