ミニテクニック
患者に激しい感情表現が見られたら(上)
原 健二
1
Kenji Hara
1
1自治医科大学地域医療学
pp.370
発行日 1991年7月15日
Published Date 1991/7/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1414900112
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激しい感情表現をする患者に対応するためのミニテクニックということだが,簡単な手技で解決できないことは,諸兄の実感であろう.著者自身の小児科医,内科医としてのささやかな経験と文献から得たヒントとして読んでいただければ幸いである.
①喋らない患者 乳幼児は自分から訴えることはあまりない.最も詳しく事情を知っている家族に必ずついて来てもらう.当然ではあるが,言葉に表れない訴えを採る能力をつけることが重要である.成人ではたいてい訴えを持って来るわけであり,喋らない患者は他に訴えたいことがあるか,訴えることに不安があるか,または医師を信用していないかなど考慮してみる必要があろう.精神疾患が疑われるならば,深追いせずに専門家に任せたほうがよい.
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