Dr.徳田と学ぶ 病歴と診察によるエビデンス内科診断・4
呼吸困難の診断 その1─心不全? COPD? 肺塞栓?
徳田 安春
1
1地域医療機能推進機構(JCHO)研修センター
pp.1140-1144
発行日 2014年12月15日
Published Date 2014/12/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1414200116
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徳田:皆さん,こんにちは.この連載では臨床疫学的アプローチを用いた診断プロセスを学んでいきます.症例に基づきながら,レジデントの皆さんとの対話形式で進めていきます.今回は呼吸困難を取り上げます.呼吸困難は臨床現場で遭遇する頻度が高く,重篤度と緊急度の高い疾患が原因となっていることが多いので,とても重要な主訴です.また,呼吸困難は,入院する可能性の高い主訴の一つでもあります.
呼吸困難とは,「呼吸がつらい」「呼吸が荒くなっている」「呼吸に負担がかかっている」などを自覚することです.呼吸不全,心不全,換気不全などのほか,貧血などの血液疾患や,代償性呼吸性アルカローシスをきたす代謝性アシドーシスなども呼吸困難の原因となります.臓器別に原因を挙げると表1のようになります.
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