発行日 2001年7月1日
Published Date 2001/7/1
DOI https://doi.org/10.15106/J00974.2001278349
- 有料閲覧
- 文献概要
- 1ページ目
症例は70歳女.胸部X線で右肺に異常陰影を指摘され精査加療目的で著者の病院に入院した.肺血流シンチグラムにより肺血栓塞栓症を疑った.heparin及びwarfarinによる抗凝固療法を行ったが,異常陰影は徐々に増加した.自覚症状が全くない為,入院4ヵ月後に一度退院した.6ヵ月の胸部X線,CTでは増大傾向が認められた.細胞診では悪性所見は認められなかった.しかし,臨床経過から腎細胞癌の肺動脈腫瘤塞栓及び肺転移を疑った.肺動脈腫瘍塞栓の部分摘出を行った病理所見は腎細胞癌であった.その後全身状態が徐々に悪化し,手術1ヵ月後に死亡した
©Nankodo Co., Ltd., 2001