増刊号特集 泌尿器科 病棟管理マニュアル
Ⅳ.ベッドサイドトラブル対処法
呼吸不全(無気肺・気胸・肺塞栓)
根本 良介
1
Ryosuke Nemoto
1
1鳥取県立厚生病院泌尿器科
pp.211-215
発行日 2002年3月30日
Published Date 2002/3/30
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1413904606
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1 はじめに
泌尿器科医がベッドサイドで遭遇する呼吸不全の原因のほとんどは術後合併症である。その要因として,術中術後の体位,術後の疼痛あるいは直接の手術侵襲による呼吸機能の低下,全身麻酔での人工呼吸,麻酔薬の作用が挙げられる。患者側の因子として,長期臥床,高齢,肥満,糖尿病,腎機能の低下,肝機能の低下,喫煙,低肺機能,低アルブミン血症があり,胃カテーテルの留置時には,誤嚥性肺炎の合併にも注意が必要である。以下,肺合併症として頻度が高い無気肺,気胸,急性肺塞栓(以下,肺塞栓)について述べる。
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