「ザ・シンプソンズムービー」

コメディー映画を通して，公衆衛生的な倫理問題を考えよう

　大学の教養科目として「映画を通して考える生命倫理」なるコースを開講してきましたが，取り上げる作品のなかで一番笑いを取り，中断すると最も「もっと観せろ」と声が上がるのが，この作品です．別にコメディー映画の特集をやっているわけでも，ブラックユーモアの研究をしているわけでもありません．「コメディー映画を通して考える生命倫理」なる特別セッションを開催しているわけでもありません．やってみたらきっと面白いと思いますが．

　本作と共通する問題を提示してくれる作品としては，ウィリアム・ワイラー監督「ベン・ハー」（1959年，米国），ウォルフガング・ペーターセン監督「アウトブレイク」（1995年，米国），ウォルター・サレス監督「モーターサイクル・ダイアリーズ」（2004年，英米合作），フランシス・ローレンス監督「アイ・アム・レジェンド」（2007年，米国）などがあります．さて，扱われている倫理問題はいったい何でしょうか？