特集 病理診断に親しもう!
【各論Ⅱ 病理診断レポートの読み方】
消化管生検組織診断基準―新しい胃Group分類の運用法
加藤 洋
1
1癌研究会癌研究所病理部
キーワード:
胃癌取扱い規約の新Group分類
,
新Group分類改訂のポイント
,
ウィーン分類
,
超高分化腺癌
,
低異型度高分化腺癌
Keyword:
胃癌取扱い規約の新Group分類
,
新Group分類改訂のポイント
,
ウィーン分類
,
超高分化腺癌
,
低異型度高分化腺癌
pp.588-600
発行日 2010年8月15日
Published Date 2010/8/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1414101973
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消化管の生検組織診断基準であるGroup分類は,胃と大腸で運用されているが(食道は考慮中),2010年3月発刊の胃癌取扱い規約14版には,新Group分類が収載された(表1).
今回の改訂では,消化管全体(胃と大腸)で同じ運用法(統一運用法)にするという基本方針があり,2009年1月の大腸癌取扱い規約を手本とした.しかし,胃のGroup分類の見直しは,胃癌取扱い規約病理小委員会において,10年ほど前から討議されており,途中ではGroup分類廃止論も出た.ところが,詳細は省くが,紆余曲折を経て結局のところGroup分類は存続させることとなり,数年前に今回の分類(新分類)の基本案にたどり着いた.2009年の大腸癌取扱い規約補訂版の大腸Group分類(小池盛雄委員長)はこの流れを踏まえて先にまとめられたものである.この胃・大腸統一運用法では,特にGroup 2の運用は,かなりの混乱をきたすことが予想されたので,大腸を先に発表し,その影響をみながら胃が動いたとも言える.
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