Editorial
日本における「マイクロ・プラクティス」の可能性
藤沼 康樹
1
1日本生協連医療部会家庭医療学開発センター
pp.571
発行日 2009年8月15日
Published Date 2009/8/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1414101739
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医療機関の経営を考える場合に,単純だが,利益=収入-支出とすると,診療所の発展の方向性として,まず収入を増加させていくことが考えられる.そのためには,たとえば外来ベースの専門医療の拡大や在宅医療の拡大が考えられる.また来院患者数をどう増加させるかということを考えたりするだろう.
大規模グループ・プラクティスが主流の米国家庭医療では,たくさん患者をみて,回していくという「トレッドミル型医療」が主流となっており,本来の家庭医療のミッションであった患者医師関係や近接性が失われやすく,家庭医自身も疲弊していく状況があった.また,そうした医療を必死で実践しても米国の健康アウトカムはさして良くならず,GDPの13%を超えるような高騰する医療費は減ることもなかった.
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