特集 非専門医のための糖尿病診療 最新のエビデンスとともに
【糖尿病の検査はどうするか】
経過観察時―循環型地域連携パスの運用を前提に
平井 愛山
1
1千葉県立東金病院
キーワード:
循環型地域連携パス
,
SDM
,
バリアンス基準
,
HbA1c
,
尿中微量アルブミン
Keyword:
循環型地域連携パス
,
SDM
,
バリアンス基準
,
HbA1c
,
尿中微量アルブミン
pp.514-516
発行日 2009年7月15日
Published Date 2009/7/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1414101725
- 有料閲覧
- 文献概要
- 1ページ目
- 参考文献
地域ぐるみの糖尿病診療を
急増する糖尿病に対して,病院の糖尿病専門医のみが受け持つ時代は終わり,地域ぐるみでその一次予防ならびに二次予防体制を確立することが大きな課題になってきた.当面の課題は,糖尿病診療に関わる地域の医療機関の平準化とレベルアップである.
具体的には,中核病院の糖尿病専門外来から診療所の非専門医へ技術移転することにより,診療所でもインスリン自己注射患者の管理が可能になることである.さらに,肥満型の糖尿病,具体的にはメタボリックシンドロームに対して,心筋梗塞・脳梗塞の減少が期待されるインスリン抵抗性改善薬やビグアナイド薬を活用するなどして,患者一人ひとりの病態に最適化した糖尿病診療がかかりつけ診療所において可能になることである.そうなれば,病院は,血糖コントロール不良および合併症のある重症糖尿病患者の治療に専念でき,診療所は,インスリン療法を含めて,血糖コントロール良好の患者の治療に専念できる.そして,患者は,病院・診療所を通じて,自分の病態にそった,最適な治療を継続して受けることができる.
Copyright © 2009, Igaku-Shoin Ltd. All rights reserved.