JIM Lecture
家庭医による性教育―思春期ケアファーストステップ① 若者を取り巻く現状と問題点
稲田 美紀
1
1三重大学医学部附属病院総合診療科
pp.298-301
発行日 2009年4月15日
Published Date 2009/4/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1414101671
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◆詳細は2008年10月号のJIMReportに譲るが,きっかけは,本誌よりいただいたテーマ,「思春期」であった.以来筆者は思春期に強く関心をもち,2007年より1年にわたり,日本家族計画協会主催の「思春期保健セミナー」を受講した.それをふまえて,2008年6月1日,日本家庭医療学会において「思春期と性教育―避妊・性感染症予防を中心に」をテーマにワークショップを行った.参加者の反応は予想以上に大きかった.今まで苦手意識をもち,必要性を感じながらもどうしていいかわからなかった性教育について,何かしらのヒントや,自分でも始めてみようという勇気を得たのではないか.また思春期というものを,大人でも子どもでもない特別な時期として改めてとらえ,熟考する機会となったように思う.同時に筆者は,家庭医はもっと思春期に関心を寄せてもいいのではないか,家庭医こそが思春期の子どもたちに対し良質なケアを行うことができるのでは,と強く感じた.
本シリーズでは全3回にわたり,筆者なりの思春期ケアを展開しようと思う.第1回は「若者を取り巻く現状と問題点」,第2回は「ライフスキル」,第3回は「具体的な取り組み方」を中心に述べる.
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