JIM Report
コーチングを活用した研修医教育―私→医学教育→コーチング→研修医→vision☆
齊藤 裕之
1
1同善会クリニック
pp.148-152
発行日 2009年2月15日
Published Date 2009/2/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1414101627
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プライマリ・ケア医はどこで「人を育てる」方法を学ぶのか?
プライマリ・ケア医のもとに研修医がやってきて早くも5年が経った(2004年に新医師臨床研修制度が導入された).当初は「診療所でどのような教育を提供したらよいか……」という不安の声が大きく上がっていたが,全国各地で開催されている指導医講習会や医学教育に関する勉強会の効果もあってか,その声は以前より耳にすることが少なくなった.「人を育てる」ことに関心をもつプライマリ・ケア医は確実に増えており,その経験も徐々に伴ってきているが,それでも自分たちが提供している教育は常に試行錯誤であり不安がつきまとう.
一方で,研修医の教育に対するニーズも私たちが研修を受けた10年前とは大きく変化している.患者に対する責任性,教育に対する権利意識,叱られることへの耐性,志望科以外でのローテート研修に対するモチベーションの維持などは医学教育の勉強会では常に議論されるテーマであるが,そういった研修医側の変化をふまえたうえで彼らの成長をサポートしていかなければならない.
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