特集 からむ痰,うっとうしい咳
【治療】
禁煙治療のエッセンスは?
中村 正和
1
1大阪府立健康科学センター健康生活推進部
キーワード:
禁煙治療
,
保険適用
,
ニコチン依存症管理料
,
ニコチン製剤
,
バレニクリン
Keyword:
禁煙治療
,
保険適用
,
ニコチン依存症管理料
,
ニコチン製剤
,
バレニクリン
pp.56-60
発行日 2009年1月15日
Published Date 2009/1/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1414101603
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2006年度の診療報酬の改定において,ニコチン依存症が新たな治療の対象となる病気として位置づけられ,「ニコチン依存症管理料(J1)」が新設された.これにより,保険診療としての外来での禁煙治療が可能になった.本管理料を算定するには各都道府県の社会保険事務所への届出が必要であり,そのための施設基準として,医療機関の敷地内禁煙化や呼気一酸化炭素濃度測定器を備えることなどの条件が定められている1).全国の登録医療機関数は,2008年11月末現在,約7,300施設まで増加している.
本管理料による禁煙治療の内容は,「禁煙治療のための標準手順書」1)に基づいて,12週間にわたり計5回の治療を行うこととされている.この治療において,これまでニコチンパッチのみが保険薬として使用可能であったが,2008年5月から内服薬のバレニクリンが保険薬として使用可能となり,治療の選択肢が広がった(J2).
本稿では,日常診療における患者に対する禁煙の働きかけと禁煙治療のポイントを紹介する.
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