特集 手をみせて
【全身疾患でみられる手の所見】
膠原病・リウマチ疾患でみられる手の所見
岸本 暢将
1
1亀田総合病院リウマチ膠原病内科
キーワード:
レイノー現象
,
手掌紅斑
,
ソーセージ指
,
関節腫脹
Keyword:
レイノー現象
,
手掌紅斑
,
ソーセージ指
,
関節腫脹
pp.474-477
発行日 2008年6月15日
Published Date 2008/6/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1414101436
- 有料閲覧
- 文献概要
- 1ページ目
- 参考文献
- サイト内被引用
Case
レイノー現象を契機に診断した限局性強皮症
患者:45歳,女性.
現病歴:1年前の冬から手がしもやけのように色が変わり,今年の冬は寒さがきつくさらに手が浮腫んできたということで外来を受診した.軽度の胸焼けも自覚していた.指は腫脹(sclerodactyly)し,MCP関節から末梢がやや紫色,デルマトスコープで爪郭毛細血管(nail capillary)のdrop-outと拡張(自己免疫性レイノー現象)を認めた.両下肺にfine crackleを認め,胸部CTにてNSIPパターンの間質性肺炎を認めた.ANA 1,280倍でセントロメアパターン,抗Scl-70抗体および抗RNP抗体は陰性.CPKは正常.以上より限局性強皮症(limited scleroderma)に伴う間質性肺炎ということで精査加療を行い,経過良好である.レイノー現象もカルシウム拮抗薬にてコントロールされている.
Copyright © 2008, Igaku-Shoin Ltd. All rights reserved.