特集 ホームレスを診る
ホームレスが救急外来に来たら
佐々木 亮
1
,
木村 昭夫
1
1国立国際医療センター
キーワード:
感染予防
,
トリアージ
,
結核
,
アルコール対策
Keyword:
感染予防
,
トリアージ
,
結核
,
アルコール対策
pp.296-301
発行日 2008年4月15日
Published Date 2008/4/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1414101390
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Case
腰痛を主訴に救急搬送された肺結核の1例
患者:57歳の男性.
主訴:腰痛.
既往歴:住所不定歴5年以上.高血圧,脂肪肝(詳細不明).
診断名:肺結核,低栄養,腰痛症.
現病歴:4日前からの腰痛を認め,駅ホームで動けなくなっているところを周囲の人が発見し救急要請した.救急隊情報より発熱と湿性咳嗽を聴取したため,感染防御のうえ隔離して診察を行った.問診では発症時期不明の咳嗽と血痰を喀出したことがあることが判明.身体所見上,39.3℃の発熱を認め,るい痩および皮膚のturgor低下著明で,胸部聴診上は明らかな呼吸音の異常を認めないものの,胸部X線上,右上肺野に空洞陰影を伴う異常影を認めた.喀痰塗抹検査にてGaffky 7号が検出されたため,肺結核と診断し隔離病棟に入院となった.
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