特集 妊婦が外来に来たら
胎児に安全な薬物療法と放射線の安全性
村島 温子
1
1国立成育医療センター母性内科
キーワード:
自然発生率
,
添付文書
,
胎児毒性
Keyword:
自然発生率
,
添付文書
,
胎児毒性
pp.204-208
発行日 2008年3月15日
Published Date 2008/3/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1414101364
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基本的な考え方
妊娠中の薬剤使用,放射線被曝は可能な限り避けるべきなのは当然のことである.しかし,妊娠していると知らずにこれらに曝露された場合や,診療のためにこれらの薬剤や放射線の使用が必要な時には単に怖がるだけでなく,これらが胎児にどのような影響を与えるのかを正しく理解して対応すべきである.
薬物や放射線の胎児への影響は妊娠週数と関連づけて考える.妊娠3週(受精から14日)は「a11 or none(全か無か)」の時期と呼ばれる(J2).妊娠4~7週は重要臓器が形成される時期で奇形の絶対過敏期となる.妊娠8~15週は口蓋や外性器が作られており,まだ慎重な対応を要する.妊娠16週以降は胎児毒性(J3)が問題となる.
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