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特集 エキスパートが教える 小児の薬物治療
Ⅰ.総論
妊娠・授乳中の薬物療法における基本的知識
Basic approach to drug therapy during pregnancy and lactation
肥沼 幸
1
Sachi Koinuma
1
1国立成育医療研究センター妊娠と薬情報センター
キーワード:
先天異常
,
胎児毒性
,
相対的乳児摂取量(RID)
,
添付文書記載要領改訂
Keyword:
先天異常
,
胎児毒性
,
相対的乳児摂取量(RID)
,
添付文書記載要領改訂
pp.36-40
発行日 2023年11月30日
Published Date 2023/11/30
DOI https://doi.org/10.24479/pm.0000001178
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1 はじめに
医療技術の進歩による疾患をもつ女性の妊娠機会の増加,妊娠年齢の高齢化など,さまざまな要因で,妊娠・授乳中の薬物治療の必要性は高まっている。しかし,母体への薬剤投与で,胎盤や母乳を介して胎児や乳児が本来は不要な薬物に曝露されることを懸念し,疾患治療自体が躊躇される場面は多い。しかし,慢性疾患をもつ母親では,治療の中止による病状悪化は,妊娠継続自体が困難になるなど,胎児にとっても大きなデメリットになる可能性がある。
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