私的小児科外来診療学入門[7]
外来での抗菌薬と解熱薬
加藤 英治
1
1福井県済生会病院小児科
pp.78-83
発行日 2008年1月15日
Published Date 2008/1/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1414101333
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発熱児の診療で,抗菌薬と解熱薬の処方は避けて通れない課題です.今回は,小児科外来での呼吸器感染症に対する抗菌薬と解熱薬の使い方を考えます.
抗菌薬の効能の原則
1)“抗菌薬はウイルス感染症に効かない”
「扁桃腺のかぜですから」と口任せの説明をして抗菌薬を処方すると,「かぜには抗生剤が効かないと聞いたのですが」と母親からつっこみを受けることがあります.抗菌薬は根拠をもって処方しましょう.
2)“抗菌薬は解熱薬でない”
「高い熱があるので抗菌薬を処方します」とか,再診時に発熱が続いていると「熱がまだ下がらないので,抗菌薬を処方しましょう」と医師が方便として抗菌薬を処方することがあります.抗菌薬は解熱薬でないことを再確認しておきます.
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