特集 ストップ・ザ・医原性疾患
外来でよくみる薬の副作用
富成 伸次郎
1
,
酒見 英太
2
1独立行政法人国立病院機構大阪医療センター免疫感染症科
2洛和会京都医学教育センター
キーワード:
薬剤副作用の診断
,
薬剤副作用に多いパターンの認識
,
不要な投薬の回避
Keyword:
薬剤副作用の診断
,
薬剤副作用に多いパターンの認識
,
不要な投薬の回避
pp.936-938
発行日 2007年11月15日
Published Date 2007/11/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1414101270
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外来でよくみる薬の副作用とは?
一般内科外来診療を行っていると,どのような薬の副作用にどのくらい出遭うのであろうか.1カ月に外来患者1,000人のうち14.9人が薬剤副作用を起こす1)というシステマティックレビューがあるが,どのようなタイプの外来かによって頻度は異なる.また薬剤の添付文書をみれば,主な副作用とその頻度が書いてあるが,それとて実用的とはいえず,実際にどの程度の薬剤副作用が発生しているかの把握は困難である.
もちろん自分が使用する薬剤に多い副作用とその頻度は知っておかねばならないが,外来診療で重要なのは,さまざまな体の不調を訴えて外来を訪れた患者のなかで,薬剤が原因のものがあればそれを見逃さず拾い上げることである.そのためには,訪れる患者のどのような訴えに薬剤副作用が多く隠されているのかを認識することが必要である.
その一助とするため,本稿では,筆者2人が昨年まで勤務していた国立病院機構京都医療センター総合内科外来で集計したデータを参考にしつつ,外来でよくみる薬の副作用について述べる.
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