特集 高齢者のQOLを高める
高齢者の終末期医療―倫理的問題を中心に
益田 雄一郎
1
,
井口 昭久
1
Yuuichirou Masuda
1
,
Akihisa Iguchi
1
1名古屋大学医学部附属病院老年科
キーワード:
高齢者
,
終末期
,
死にゆく人々
,
自己決定
,
リビング・ウィル
Keyword:
高齢者
,
終末期
,
死にゆく人々
,
自己決定
,
リビング・ウィル
pp.1042-1044
発行日 2004年12月1日
Published Date 2004/12/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1414101083
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高齢者における終末期とは
「不治」かつ「末期」の状態が「終末期」と定義されるが,「不治」すなわち非可逆的進行性の疾患に対して根治が不可能な状態は医学的に定義しやすい.一方,「末期」という用語は時間概念を含み,一般的に定義が困難である.現在罹患している疾患により遠からず死に至る,と認められた時点から「終末期」ということができるが,時間的にはおおよそ6カ月かそれ以内とすることが多い1).この定義は非高齢者の悪性腫瘍を想定してのものである.
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