特集 高齢者のQOLを高める
高齢者の慢性疼痛へのアプローチ―高齢者の腰痛を中心に
久野木 順一
1
Junichi Kunogi
1
1日本赤十字医療センターリハビリテーション科
キーワード:
高齢者
,
慢性疼痛
,
腰痛
,
骨粗鬆症
,
脊椎圧迫骨折
Keyword:
高齢者
,
慢性疼痛
,
腰痛
,
骨粗鬆症
,
脊椎圧迫骨折
pp.1038-1041
発行日 2004年12月1日
Published Date 2004/12/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1414101082
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小児疾患が成人の疾患とは質的に異なるものであるのと同様に,高齢者の運動器疾患に対するアプローチも,成人とは質的に異なる点が多い.高齢者では,骨粗鬆症や脊椎変性疾患などによる腰背部痛,変形性関節症による膝関節を中心とした多関節障害のほか,加齢による運動能力の低下により,局所の運動器疾患が著しいQOLの低下につながりやすい.さらに整形外科疾患の多くは長期にわたる頑固な疼痛を伴うことが多く,疼痛の管理も重要な問題となる.
本稿では,高齢者の運動器疾患のうち,慢性疼痛の原因として頻度の高い腰痛を中心に,診断,治療,慢性期の管理について述べる.
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