特集 トラベルメディスンのすすめ
旅行者にみられる感染症と地域別ポイント
錦織 信幸
1,2,3,4
1London School of Hygiene
2Tropical Madicine Department of Epidemiology
3Population Health
4MSc Epidemiology
キーワード:
輸入感染症
,
マラリア
,
予防内服
,
デング熱
,
デング出血熱
Keyword:
輸入感染症
,
マラリア
,
予防内服
,
デング熱
,
デング出血熱
pp.506-511
発行日 2004年6月1日
Published Date 2004/6/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1414100960
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本稿では旅行者に多くみられる感染症のうち,日本で比較的なじみの薄いものを中心に概説したい.
マラリア
マラリアは,アフリカ・アジア・中南米の熱帯・亜熱帯地方で実に毎年2~3億人に臨床症状をもたらし,100万人以上の命を奪っている重要感染症である.旅行者にみられる発熱性疾患のなかでもマラリアはとくに重要な鑑別疾患であり,旅行者の死亡例や緊急医療輸送例も少なくない.
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